今やハイブリッドガット(ストリング)はプロでは当たり前になってきています。
例えば、錦織圭や大坂なおみ、ジョコビッチ、フェデラー、マレーなど。
あげるときりがありません。
プロも使っているんだから絶対良いに決まっている!
そう思って、僕もハイブリッド張りをいくつか試してみました。
結論からいうと、週1、2回しかテニスをしない人にハイブリッド張りはオススメしません。
その理由は、ハイブリッドガットの寿命の短さ。
以降では、ハイブリッドガットに起こる変化と、その対策について書いていきます。
ハイブリッドガットのデメリットは寿命が短いこと
ハイブリッド張りではガットの消耗が非常に早いです。
その理由は、ガットの素材の違い。
メイン(縦)ガットとクロス(横)で違う素材のストリングスを使うため、
使用しなくても、固いガットが柔らかいガットにどんどん食い込んでいきます。
その結果、ノッチ(ガットの溝)が深くなり、切れやすくなってしまいます。
例えるなら、指の腹に爪を立てているような状態です。
指にどんどん爪が食い込んできて、爪のあとも残りますよね。
週に1回テニスをするかしないかくらいの人は、
使用していない間にどんどんノッチが深くなっていきます。
参考までに僕がハイブリッドを使用した時に、ガットが切れたプレー時間を書いておきます。(4~8人でプレー)
メインをポリ、クロスをナイロンにした場合:12時間
メインをナイロン、クロスをポリにした場合: 8時間
スピン性能の劣化が早い
ハイブリッドの特徴の一つに回転がかけやすいというのがあります。
これはガットの素材の違いからスナップバックと呼ばれる、
メインガットがクロスガットを滑って戻る現象が発生しやすいから。
しかし、先程説明していたようにガットにはノッチができてしまいます。
するとスナップバックは起こりにくくなります。
結果、スピン量が減り、打球感も固くなっていきます。
感覚的にはガットを張ってから3週間くらいたつと、
スピン量は単張りガットとほぼ変わりませんでした。
ラケットに変形がおこる恐れも
ハイブリッド張りではガットの張りの強さと素材が違うため、変形する恐れがあります。
基本はクロスガットをメインガットより2~4lbs(ポンド)くらいゆるく張ります。
メインが50lbsなら、クロスは46~48lbsにするのがスタンダードです。
つまり、ラケットにかかる力が縦と横で違うわけです。
更に、素材の違いからガットの伸び具合も変わってきます。
その結果、縦方向に加わる力が大きくなりラケットが変形します。
プロの場合、ラケットは消耗品で1試合で何度も交換しますが、
普通、2万円近くするラケットを何本も買うことはできないですよね。
同じラケットをできるだけ長く使いたいのであれば、変形のリスクも考えておきたいです。
それでもハイブリッドガットを使い人にオススメの対策3つ
デメリットも理解したうえで、それでもハイブリッドガットを使いたいという方に3つ対策を紹介します。
試合が近いタイミングで張り替える
ハイブリッドガットは、やはり張りたてが一番いいです。
大事な試合がある場合は、できるだけ試合に近いタイミングで張り替えるとガットの性能を存分に活用できるでしょう。
エラストクロスを使用する
エラストクロスを使うと、摩擦によるガットの消耗やノッチの発生を抑えることができます。
ハイブリッドガットの寿命が気になる方は、使うべきでしょう。
ちなみに、フェデラーもこのエラストクロスを使用しています。
保管時はガットの交差位置をずらす
ラケットを何日か使用しない時は、ガットの交差するところをずらしておきましょう。
同じ位置だけに負荷がかかり、ノッチが深くなることを防ぐことができます。
結局、他の位置に小さなノッチができるので、気休め程度かもしれませんが。。。
まとめ:ハイブリッドは寿命とうまく付き合おう
僕のような週1テニスプレイヤーには、ハイブリットはコストパフォーマンスが悪いです。
それでも、やっぱり張りたては気持ちよくて癖になります。
せっかくハイブリッドを使うのであれば、性能が発揮できるうちに使いたいですね。
寿命との付き合い方を考えてハイブリッドガットを上手に活用しましょう!
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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